山口県 アップル薬局
○伊藤 幸子、鎗分 幸子、藤重 秀美、三浦 哲也、熊野 綾子

<目的>
調剤薬局における調剤過誤防止に対する意識は医薬分業と共に高まっており、当薬局でも人による二重監査、調剤過誤防止マニュアルの作成、薬局内研修会の実施等を行ってきたが、過誤を根絶することは出来なかった。当薬局では小児科の処方箋応需率が50%を超え、全処方のうち散剤の占める割合が高い。散剤はその剤形上、秤量ミス、類似薬品との区別、他患者の薬剤との取り間違い等を発見しにくい。また、患者兄弟間で同種薬剤が処方されることも多く、その保護者も混乱することがあった。そこで、新システムであるレセコン連動型散薬監査システム、印字装置付散薬自動分包機、薬袋・水剤ラベル印字システムを導入し、正確で、より早く美しい高水準の調剤業務が実現できたので報告する。

<システムの概要>
レセプトコンピューターに入力された処方は薬局内サーバー端末に電送され、その処方受信プログラムでデータに変換される。その後、薬袋編集プログラムを通して薬局内内規にあわせ、薬袋・薬剤情報提供文書を同時に出力する。散薬の処方情報は、散薬監査システムにRp単位毎に送信される。散薬監査システムとは、マイクロチップが内蔵された薬瓶を用いて情報の読み込みを行うものであり、従来のバーコード読み込みの形式を進化させたものである。薬品秤量の際、他薬剤を読み込ませると「その薬品ではありません」という表示が現れそれ以上調剤を進めることができず、また、実測値が許容範囲内にならなければ結果項目に×の表示が現れるため薬品の秤量ミスを防ぐことができる。秤量終了後、マイクロチップ内蔵の専用トレーを散薬監査システムに読ませ、データを散薬分包機へ電送する。散薬分包機では、薬品名・患者名等を印字することにより、薬品の取り間違いを防止することができる。このように、レセプト入力したデータを利用して薬袋・散薬監査システム・散薬分包機を連動することで、秤量ミス・取り間違い等を防止するシステムを構築している。

<結果・考察>
レセコン連動型散薬監査システムの導入後3ヶ月間、監査・窓口で発見されたミスを収集した。結果、処方箋14,031枚中発見されたミスは90件(0.64%)であり、散剤の占める割合は20件で0.14%であった。それらは、レセコンとの連動による入力ミスからの計算違い、印字の欠落、手入力ミス等であったが、システムの導入によりミスの内容は大幅に変わり、その数も減少し、時間短縮と見た目にも美しい調剤を可能にした。このシステムを通せば、理論上分包する薬剤についてのミスは限りなく0に近づくと考えられる。今後、調剤画面と単体画面の簡便な切り替え、コメント挿入時の柔軟な設定が行えれば、更なる時間の短縮が行えると共に面分業に即したシステムになり得ると考える。