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病気と薬の話し/ドライアイ

ドライアイ

ドライアイとは?

ドライアイとは涙液の量が減ったり、涙の成分のバランスが崩れることにより目の表面、つまり角結膜上皮に障害を生じる病気です。目が乾燥したり疲れやすいといった症状のある方はもしかしたらドライアイかもしれません。

長時間パソコンやテレビ、携帯電話を見る機会が多い現代ではドライアイを発症する人が多く推定患者数は800万人、オフィスワーカーの3人に1人といわれているほど身近な病気です。自覚症状のない人も多く、ドライアイを放置しておくと感染症やアレルギーなどの炎症が起こりやすくなったり、重症になると視力低下や眼痛を来すこともあります。

ドライアイ-主な症状

目が疲れやすい、ごろごろする、かすむ、光をみるとまぶしい、めやにがでる、乾いた感じ、痛い、かゆい、目が重い、充血、なんとなく不快感がある、涙がでる・・・など様々です。ドライアイなのに涙がでる?と疑問に思う方もいるでしょうがこれも立派なドライアイの症状のひとつです。これは眼の表面が乾燥することにより眼が刺激されて涙がでやすくなります。

例えば寒い日に冷たい風が目に当たって涙がでるなどがそうです。 この中で5つ以上当てはまるひとはドライアイの可能性が高くなります。また10秒以上目を開けられない人もドライアイの可能性が高いと言われています。

【ドライアイは大きく分けると2種類に分けられます】

@涙液分泌減少型(涙の量的異常)
ふつう私たちの目は乾燥したり、刺激を受けると反射的に涙を流して涙の膜を安定させようと涙が分泌され潤う仕組みができていますが、このシステムがうまく働かず、目が乾燥しても涙がでにくくなります。

A涙液蒸発亢進型(涙の質的異常)
涙液の油層の成分を分泌するマイボーム腺がなんらかの原因で詰まってしまうと油層が十分に分泌されず涙液が蒸発してしまいます。

涙の構造
角膜の表面は涙(涙液)で覆われています。角結膜側から順に粘液層・水層・油層の3層構造をとっています。この中で水層は98%を占めます。

角結膜側から順に粘液層・水層・油層の3層構造

この3層に障害が生じるとドライアイになります。

原因

空気の乾燥やVDT作業(パソコンやTVゲーム、携帯電話など)や読書でまばたきが少なくなる、もともと目が大きい、紫外線、コンタクトレンズの装用などがドライアイの原因となります。特にソフトレンズコンタクトはレンズ表面から涙液の蒸発量が増加しドライアイ症状を引き起こすことがあります。

また病気(シェーグレン症候群など)や不規則な生活、ストレス、一部の薬剤、加齢も原因のひとつです。

屈折矯正手術(LASIK)をした患者さんも術後3〜6ヶ月程度ドライアイになることがあるようですが、ほとんどの場合は一定期間治療すれば治るようです。

診断

まず眼科では患者さんの自覚症状の聞き取りと視力検査などいくつかの検査のほか、涙の量や質、他の病気があるかなどを調べます。

【ドライアイの検査

  • シルマーテスト:涙の量を調べます。正常値は10mm以上、ドライアイでは5mm以下
  • 涙液層破壊時間(BUT):涙の質を調べます。正常値は10秒以上、ドライアイでは5秒以下
  • 蛍光色素試験:ローズベンガルやフルオレセイン、リサミングリーンなどの染色液で角膜や結膜の傷を調べます。

治療

ドライアイを完全に治す治療法は現在のところありません。治療の中心は点眼治療です。 涙液の構造は油層、水層、粘液層の3層に分かれていますが、この3層構造を正常に近づけることが治療の第一となります。

【人工涙液の点眼(KCl、NaClなど)】

涙に近い成分、人工涙液の点眼を行い涙液の補充を行います。 ソフトサンティアなどの防腐剤を含まないものが望ましいとされています。人工涙液はいずれのタイプのドライアイにも使用できます。 ただしソフトサンティアは防腐剤を含まないので開栓後10日以内に使い切るか、余っていても使用しないでください。

【ヒアルロン酸ナトリウムの点眼】

粘液層は涙液層を安定化させる働きがあり、ヒアルロン酸は粘液層の代わりになります。ヒアルロン酸には粘りがあり涙や点眼薬を長時間目の表面に保ち、乾燥を防ぎ目の表面の傷の治りを早くする効果もあります。

防腐剤が入っているものではティアバランス点眼液0.1%、ヒアレイン点眼液0.1%
防腐剤が入ってないものではヒアレインミニ点眼液0.1%、0.3%があります。
(*ただしヒアレインミニ点眼液はシェーグレン症候群またはスティーブンス・ジョンソン症候群に伴う角結膜上皮障害に限ります。)
涙液減少を伴う場合は、人工涙液との併用が望ましいとされています。

 

◎比較的軽症であればこれらの点眼でよくなりますが、重症の場合は涙液の出口(涙点)を塞いで涙を目にとどまらせる涙点プラグを使用した治療や、涙液に類似した成分を含む自己血清を点眼する治療を行うこともあるそうです。

【一般用医薬品(OTC医薬品)】

ソフトサンティア、アイリスCL、ロートCキューブアクアチャージi、NewマイティアCLクールHi、アイボントローリ目薬ドライアイなどがあります。これらはコンタクトレンズを装着したまま点眼が可能です。
点眼期間の目安は2週間ですがこの期間使い続けても症状が改善しない場合は、速やかに眼科専門医を受診するようにしてください。

診察の結果、軽症のドライアイであれば医師の指示によって市販の目薬を使って治療をする場合もあります。元は医療用医薬品であったソフトサンティアは眼科医から推奨されることが多い点眼薬です。

【ドライアイめがね】

涙液の蒸発を防ぐための眼鏡で眼鏡のフレームの周りに保湿用のカバーをつけたもの

日常生活の改善

周りの環境により目が乾きやすくなることがあります。普段の生活に少し気をつけることでドライアイの症状を和らげることができます。特にパソコンやエアコン、ソフトコンタクトレンズの使い方を改善することで眼の乾きを軽くすることができます。

  • 意識的にまばたきをするようにしましょう。
    パソコンやテレビ、読書など集中しているとまばたきの回数が激減します。意識的にまばたきをしたり、適度に休憩をとりましょう。

  • なるべく上をみないようにしましょう。
    下方視は上方視に比べて涙液蒸発量が少ないといわれています。テレビやパソコンの画面の位置を目より低くし下方視するように置きましょう。

  • 見やすい環境にしましょう。
    机は直射日光を避け、パソコンの画面は照明が反射しない場所に置きましょう。

  • 部屋の湿度を保ちましょう。
    乾燥は目にもお肌にも大敵です。加湿器をかけたり、またエアコンの風が直接目に当たらないようにしましょう。

目が疲れたときに蒸しタオルで5分ほど温めるのもいいでしょう。
点眼だけに頼らず日常生活の工夫も大切な治療法のひとつになります。

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